タバコが健康に悪いのはわかっているし、家族からも禁煙を勧められている、吸える場所も年々減っていき肩身が狭い…それなのに、禁煙できないのはなぜでしょう?現在では、やめられない喫煙の実態はニコチン依存症であることがわかっています。
禁煙外来とは、禁煙に取り組もうとする方のための外来です。禁煙外来では、医師から禁煙指導を受けたり、禁煙補助薬の処方を受けていただけます。また、ニコチン依存症と診断されると、健康保険が適用になります。
全体的な治療の流れ
保険診療での禁煙治療は、12週間で5回の診察を受けていただきます。
初回の診察では、初めに喫煙状況などから保険診療での治療が受けられるかチェックいたします。
その後の診察では、禁煙補助薬の処方を受けるほか、呼気に含まれる一酸化炭素の濃度を計測したり、禁煙状況に応じて医師のアドバイスを受けられます。
禁煙治療費について
禁煙治療は、処方される薬にもよりますが8~12週間で12,000円~19,000円程度(3割負担として)です。1日1箱喫煙される方なら8~12週間分のたばこ代より保険診療で禁煙治療を受けた場合の自己負担額の方が安くなります。
禁煙補助薬について
禁煙補助薬には3種類あります。
このうち、ニコチンガムと低用量のニコチンパッチは薬局で購入できます。
禁煙外来で使用する禁煙補助薬は、高用量のニコチンパッチ(ニコチネルTTS)か内服薬(チャンピックス)のいずれかです。
ニコチネルTTS(貼り薬)
ニコチネル(ニコチンパッチ)は、ニコチンを含んだ貼り薬です。皮膚からニコチンを徐々に吸収させることにより、禁煙に伴う離脱症状を軽減します。徐々にニコチン濃度を低くすることにより、比較的楽に禁煙に取り組むことができます。
チャンピックス(内服薬)
チャンピックスはニコチンを含まない経口禁煙補助薬です。脳内のニコチン受容体に働きかけ、禁煙に伴うイライラ感などの離脱症状を軽減します。さらに、禁煙による満足感も抑制し、喫煙願望を弱めます。